〈古典部シリーズ〉『氷菓』米沢穂信/学生時代を後悔している全ての人へ

私は『氷菓』をはじめとする米沢穂信の小説〈古典部シリーズ〉の大ファンです。

初めてシリーズ第一弾である『氷菓』を読んだのが今から約10年前、私がまだ高校生の頃でした。それがいまやアラサーの一児の母になっているのだからびっくりです(未だに完結していないことに)

昨年、6年ぶりとなるシリーズ第4弾『いまさら翼といわれても』が発売され、待ちに待っていた私は速攻で購入しすでに何度も読み返しています。正直、6年も待っていからなのか本を手に取った時は軽く震えました(キモかったらごめん)

2017年の今年は『氷菓』が実写映画化されるそうです。たぶん原作ファンもアニメファンも配役には全ッッ然納得してないとは思いますが、再びブームが来るのではないかと少し期待もしています。

〈古典部シリーズ〉とは一体何なのか?

米沢穂信による青春ミステリー小説、〈古典部シリーズ〉は今現在で第6弾まで出版されています。

  • 氷菓(2001年)
  • 愚者のエンドロール(2002年)
  • クドリャフカの順番(2005年)
  • 遠回りする雛(2007年)
  • ふたりの距離の概算(2010年)
  • いまさら翼といわれても(2016年)

第一弾である『氷菓』が発売されたのが2001年なので、すでに15年以上経過していることになります。アニメ化は2012年にされました。

神山高校の古典部を舞台に、主に4人の部員を中心として物語は進んでいきます。高校や地域での日常の中にある疑問や謎を、解き明かしていく青春ミステリー小説です。

私が何故この〈古典部シリーズ〉にハマったのか、ふと考えてみました。ここには私が憧れていた学生生活があり、少しのときめきとほろ苦さがあり、何て色々思い浮かぶのですが、端的に言うとこの一言に尽きます。

小学生の頃『ズッコケ三人組』が大好きだったから!!!!!

ズッコケ三人組が好きな方・・・たぶん〈古典部シリーズ〉も好きですよ。

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古典部員になりたかった

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文化系部活が盛んな神山高校には50を超える部活動があり、そんな中で古典部は廃部寸前でした。主人公たちがひょんなことから入部し存続することになります。

古典部員は4名で全員が同学年(入部時は一年生)です。

  • 折木奉太郎
  • 千反田える
  • 福部里志
  • 伊原摩耶花

男女2人ずつ・・・もうこんなの揃った時点で青春ではないか。甘酸っぱいではないか。女だけ、ほぼ全員ベリーショートで、吐きそうになるまで泣きながら練習していたバレー部の私からしたら本気で羨ましいわ。

古典部と聞くと、何か難しいことをするのではないかと思いますが、そうではありません。ほぼ成り行きで入部したので部室に集まって各々好きなことをしたり、おしゃべりしたり、青春したりしています。

こういう男女のグループ(?)にすごく憧れます。私の高校ではこういうグループってあんまり見かけたことないです。男女で壁がある感じだったので余計羨ましいなぁ。

随所に現れる高校生感、時折見せる大人の顔

主人公、折木奉太郎は省エネ主義者でモットーは

やらなくてもいいこななら、やらない。やらなければいけないことなら手短に。

初めて読んだ時は、高校生の私でも「厨二病かよ」と思いましたが、読んでいくと何故彼がそうなったのかが分かります。

でもこれ、イケメンだから許されるのだよね(汗)えるの好奇心も美人だから許されている訳で。

奉太郎をはじめ、里志もなにかと難しい言葉を使い、「高校生がこんな言葉使うか?」と言うような発言も多々あるのですが、最近は何だか背伸びしているようでむしろ高校生らしいとも思えるようになってきました(私が大人になったから?)

奉太郎とえるの関係、里志と摩耶花の関係も、「あぁ・・・こんな風に微妙な距離の取り方ってあるよなぁ」と思えるような懐かしくてもどかしい部分も大人になって読むと尚羨ましい。

しかし彼らは時にしっかりしていて、大人のような対応や行動をすることもあり、高校生という子供と大人の間にいる貴重な時間をとてもうまく表現するなぁと感じます。

私が高校生の頃はこんなにまわりの事が見えていただろうか?様々な感情の中で動く彼らを見ていると、もっと学生時代に出来ることや感じることがあったのではないかと寂しい気持ちにもなります。

あの頃、学校が私の全てだった

〈古典シリーズ〉で起きる事件は多くが神山高校を舞台にしています。

学生のうちは当たり前だと思って何も感じなかったけど、大人になると分かります。

高校生の時、学校が私の全てだった

いや、小学校・中学校でもそうでした。学校で起きることが私の全てだった。大学に入って一人暮らしをすると急に開ける視界に気付くのは後になってからだった。

でもあの狭い世界も良かったなぁと〈古典シリーズ〉を読むと思いだします。辛かったけど止められなかった部活動も、面倒くさかった体育祭も、1人だけお辞儀しそうになった合唱祭も、人生で一番努力した受験勉強も。

後悔しているけど、それでも今の私を作り上げたものたちで溢れていたあの頃の世界が、すぐ手に届きそうだと勘違いするこの作品が好きです。

日常のちょっとした謎を推理することも、主人公達の行動範囲の狭さも、進路に悩む様子も、ここには学生生活が詰まっているのです。

だんだん好きになる摩耶花について

私は最初、伊原摩耶花が嫌いだった。

奉太郎への当たりがめちゃくちゃキツイし、ガミガミ怒るし、何だこいつって思ってました。古典部への加入の仕方も「あれ?」と言う間にスッと入ってきたので何の思い入れもないしで、好きになれなかったのです。

でも、本を読み進めていくうちにだんだん摩耶花という人物が好きになっていく不思議。奉太郎やえるに比べて、こんな子いそうだなぁ・・・と親近感も沸きます。

第6弾の『いまさら翼といわれても』では「あれ?主人公だったっけ?」と思うほど前面に出てきますが、摩耶花の話がもっと読みたいと思うほどこのキャラクターが好きになっています。

お世辞にも人付き合いが上手いとは言えないし、立ち回りも下手なんだけど、すごく人間臭くて、魅力的なんだよなぁ。

『氷菓』映画化に対して思うこと

冒頭でも少し書きましたが、2017年に『氷菓』の実写映画化が公開されます。昨今の実写化の波はすごいですね、何でも人気のあるものは実写化してしまいます。

キャストは古典部員のみ発表されています。

  • 折木奉太郎⇒山崎賢人
  • 千反田える⇒広瀬アリス
  • 福部里志⇒岡山天音
  • 伊原摩耶花⇒小島藤子

映像にしか出来ないこともあると思うので、私は原作のイメージを壊さずに面白ければ実写化もいいと思うのですが。

http://www.cinemacafe.net/article/2017/06/10/50119.html

え・・・えっと・・・。

里志???君は・・・里志かな???

私は小説から入ったので、まぁアニメの里志は「かっこいいな~」と思っていましたけど、それでもなんだろう。この違和感は。

摩耶花があそこまで惚れ込んでいるのは、イケメンだからって理由じゃないのは分かっているのですが。それでも、やはりアニメの里志とあまりにも乖離している。

最初メイン二人が発表された時は、「広瀬アリスちゃんって細面の清楚ってよりは、元気なイメージだよね」と思っていたけど、そんなの全然霞んだ・・・。

岡山天音くんは「ひよっこ」に出演している俳優さんですね。映画はどんな里志になるんだろうな~。

 大人でも楽しめる青春ミステリー

私が〈古典部シリーズ〉を読み始めたのは高校生の頃ですが、大人になった今の方がより楽しめている感じがします。

学生時代からだいぶ離れて、純粋にあの頃を懐かしく思えるようになったからかもしれません。あれから結婚して子供も生まれたけど、奉太郎達はまだ高校生のまま・・・。

完結するのは奉太郎達が卒業する時らしいので、一体その時私は何歳になってしまっているだろうか?それを考えるとちょっと怖いです。

最新刊以外は文庫が出ているので、今まで読んだことが無い方は是非読んでみて下さい!

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