トイ・ストーリー4のボニーはウッディが嫌い?3との違いになぜ違和感を抱くのか

トイ・ストーリー3から登場しているボニーと言う名の女の子。

3のラストでは大人になったアンディから大切にしていたおもちゃを譲ってもらい、ウッディ達が次の持ち主へと受け継がれるシーンが感動を呼びましたね。

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先日公開されたトイ・ストーリー4でもウッディたちの新しい持ち主として登場しているボニー。

子供と一緒に観てきましたが、ボニーは前作の3とは違う印象を受けました。某レビューサイトなどでもその点を指摘している方が多いですね。

小さい頃からのトイ・ストーリーファンとして、また子供をもつ母として何故ボニーは4でこのような描かれ方をしたのか考察を書きました。

本記事はトイ・ストーリー4の内容に触れるにあたってネタバレを大いに含みます。未視聴の方はお気を付けください。

ボニーはウッディが嫌いなの?ウッディはお気に入りになれない

アンディのおもちゃだったウッディ達はボニーに譲られ、ボニーのおもちゃになった。

3の最後のシーンは何回見ても泣いてしまうくらい本当に完璧なラストで、ボニーのウッディを抱きしめ幸せそうな笑顔を見て多くの人が安心したのではないでしょうか。

しかし、トイ・ストーリー4ではそんなボニーはもういません。

なぜかアンディのおもちゃの中でウッディだけと遊ばなくなったのです。

3では「私のカウボーイさん」と言ってウッディお気に入りだったボニー。前作からさほど時は経っていないのにも関わらず、この変わりようには驚きました。

約110分の映画の中でボニーがウッディの事を大切にしている描写はほぼゼロ。

ボニーがウッディの事を嫌いになったのではなく、ウッディに興味が全く無いのです。

自分はボニーのお気に入りではないと気付いているウッディがとても切ない。

ボニーのお気に入りはフォーキー

ボニーのお気に入りは自分で作ったおもちゃのフォーキー。

先割れスプーンとモール、アイスの棒でできたごみおもちゃです。

小さい子供が自分が作ったおもちゃを大切にするのはあるあるですが、それにしてもボニーのフォーキーへの執着がすごい。

フォーキーを常にそばに置いて、見当たらないと分かれば必死に探す。ウッディとは偉い違い。

ウッディはフォーキーがボニーのお気に入りで大切な存在であると認識していて、必死に彼の世話を焼きフォローします。

ボニーを支えられるのは自分には出来ないと言うウッディが切ない。

ボニーに違和感を感じるのはアンディとの約束を知っているからだ

トイ・ストーリー4のボニーに違和感を感じた人も多いと思う。

それはやはり私たちが3でのアンディとの約束を知っているからではないでしょうか。

アンディは大学に行くための引っ越しでもおもちゃを処分するつもりはありませんでした。ウッディは一緒に大学へ、他のおもちゃは屋根裏部屋へしまう予定でしたよね。

子供の頃のおもちゃを遊ばなくなってもとっておくのはそれほど大切な存在だからです。

でも、アンディは大切なおもちゃをボニーに譲ります。子供なら誰でも良かった訳ではありません。

ボニーがおもちゃを大切にする子だからです。

そして、アンディは譲る予定の無かったウッディまでもボニーに譲ります。

最後まで迷っていたウッディ。アンディにとってウッディはいつまでも特別な存在なのです。

おもちゃたちの事を大事にしてくれる?

ウッディとも遊んでくれる?

アンディはボニーと約束をしました。

3のアンディからボニーへおもちゃが引き継がれるシーン、アンディとボニーが一緒に遊び始めるシーンは別れと出会いのシーンでもあり、多くの方が心を打たれたのではないでしょうか。

この約束を私たちが知っているからこそ、ウッディを疎外し興味も示さないボニーに違和感を感じるのです。

あの感動的なシーンはなんだったの?と思ってしまいますよね。

ボニーの家族の描かれ方

トイ・ストーリー4で私が気になったのはボニーの家族の事です。

ボニーは父親と母親の3人暮らし。人見知りで大人しい性格の女の子です。でも、おもちゃと遊ぶときはいきいきとしてとっても楽しそう。

不安な幼稚園におもちゃを連れて行きたいと言ったり、おもちゃが彼女の心の支えになっています。

ですが、ボニーの両親はおもちゃの存在をそこまで重要だとは思っていないように描かれています。

ボニーの父親が床に落ちているウッディを踏むシーン。

親が子供のおもちゃを踏むなんてありえないでしょう。誤って踏んでしまったら子供に謝ったり、踏まないように移動させたりすると思いますが、わざと踏んでいる?と思うくらいにウッディを踏みつける。

ウッディは顔を歪ませて痛がりますが、全く笑えません。

母親も、ボニーがフォーキーを大切にしている事を知りながら失くしたと騒ぐボニーに「また作ればいい」と平気で言う。

トイ・ストーリー4ではボニーも、ボニーの家族もあえてこういった描かれ方をしているのだと私は思います。

おもちゃへの愛情や扱い方はその子供、その家庭それぞれ違いますから。やはりボニーはアンディとは似ているようで全く違ったのだと思います。

3のボニーが好きだった。それでもこれが子供のリアル

「ボニーが嫌い」「アンディとの約束を破った」

そう思う方も多いと思う。私もそう思います。4を観た今はボニーに対して好意的な気持ちはありません。

3で彼女の元にウッディ達が行った時はとても嬉しかったのですが、その選択すら今は間違いだったのではないのかとすら思います。

でも、私も小さい子供のいる親としてボニーはとても子供らしい子供だと思うのです。子供は時に残酷なのです。

ボニーの変化はとてもリアルだ

大好きだったはずのウッディに興味が無くなる

ごみ手作りおもちゃのフォーキーに夢中になる

アンディとの約束を守ろうとしない(約束を覚えていない)

もうこれら全て小さい子供あるある!

わが子も、「どうしても欲しい。ぜったいに大切にする!」と言って買ったおもちゃを数ヵ月で興味を失い押入れの片隅に追いやられる事がよくあります。

高価なおもちゃよりもトイレットペーパーの芯や空き箱で作った謎のおもちゃに夢中になります。

大人の思いを理解しているようで理解出来ていないことも多いです。

きっとボニーは、アンディにおもちゃを譲ってもらう時はウッディの事が大好きで、大事にして遊ぼうと思ったはずなんです。

でも、ボニーの気持ちも変化していく。ウッディはアンディの大切なおもちゃだから遊んであげなきゃ!なんてことまで考えが及ばない。

ボニーと同じくらいの子供を育てる親として非常にリアルだなと感じました。

ウッディがいなくなったあと

ウッディが去ってからのボニーの様子。悲しんだりすることもなく元気に過ごしていますが、無くなった事に気が付いているのかな?

何も描写が無かったので本当のことは分かりませんが、無くなった事に気が付いていない可能性もあります(汗)

わが子もおもちゃが無くなった事に気付かず、押入れの奥底から発見して思いだすなんてこともありますので・・・。ウッディの事となると悲しいですけどね。

ウッディの幸せな時間

ウッディをあの結末にもっていく設定の為のボニーの変化だったのかもしれない。でも、これが子供のおもちゃに対するリアルを表しているからこそなのだとしたら、ピクサー凄すぎる。

子供の頃から同じおもちゃをずっと大切にし、遊ばなくなってもおもちゃを愛していたアンディの方が特別。

ボニーよりもアンディの方がおもちゃに対する愛情がずっと、ずっと深い。

ウッディはアンディと離れ、ボニーと離れ、バズや仲間達とも離れてしまったけれど、アンディに寄り添い成長を見届けられた時間こそがウッディの幸せの全てだったのかもしれない。

 

賛否両論あるトイ・ストーリー4の結末。どちらかというと「否」寄りの私が感想を書きました。

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