映画「スマイルプリキュア 絵本の中はみんなチグハグ!」を親子で観ました。
2012年公開の映画である本作。
スマプリは作画が綺麗なので今観ても古臭さを感じる事無く、テレビシリーズを完走した私ですがこの映画も同様でした。
映画オリジナルキャラクターである絵本の世界の住人 ニコを演じるのはあの林原めぐみさん。
さすがどのセリフをとっても素晴らしく、やはりゲスト声優は本職の方が最高だなと思わずにはいられませんでした。
- 子供にも分かりやすいシンプルなストーリー絵本の中はみんなチグハグ!
- 童話のあの悪役がプリキュアの味方になる
- ニコ演じる林原めぐみさんの演技
ネタバレがありますので未視聴の方で絶対に内容を知りたくない方はご注意ください。
絵本の中はみんなチグハグ!のテーマはシンプルだけどそれが良い
プリキュアは大きいお友達にも人気な作品ですが、やはり子供向けアニメなので子供が理解しやすい内容であるのが一番だと思っています。
本作は「相手を傷つけてしまった時は素直に謝ろう」というシンプルで且つあたりまえの事がテーマです。
大人は誰しも経験したことがあるからこそ胸に刺さる。子供たちもこれから経験するであろう。
傷つけるつもりはなかった、傷ついている事を知らなかった
それでも誠心誠意、相手に謝ろう。
一度気持ちが離れてしまってもそれで終わりじゃない。大丈夫、また仲良くなれるよ。
そんなあたりまえだけどとても大事な事をプリキュアから学べる映画でした。
約束を忘れてしまったみゆきと忘れられたニコ
この映画は絵本が大好きなみゆきと絵本のキャラクターであるニコがメインの物語。
今では元気いっぱいなみゆきだが、幼少期は人見知りで内気な性格。
約束を忘れてしまったみゆき
そんな時にみゆきが図書館で見つけたとある絵本。みんなを笑顔に出来るニコちゃんのお話だが後半のページが破られていて物語が完結していなかった。
物語の続きを描いてあげよう!
と挑戦するみゆきだが上手に描けずに結局あきらめ、そのまま忘れてしまう。
信じていたみゆきに忘れられたニコ
一方ニコはみゆきが続きを描いてくれるのをずっとずっと1人で待っていた。
丁度破られたページがニコが魔王に捕まった所なので、その状態で何年も過ごしていたと思うと切ないですね。
みゆきがニコの絵本を見つけたのが4歳~5歳くらいだと思うので、忘れられた状態で約10年近く経過してしまっています。
世界の絵本大博覧会にやってきたみゆき達の前に姿を見せるが、みゆきは自分の事に気付きもしない。
絵本の悪役がプリキュアに加勢する展開考えた人天才
ニコに絵本の世界に招待されたみゆき達5人は、それぞれ童話の主人公になり絵本の世界を楽しみます。
「ドラえもん のび太と銀河鉄道超特急」のメルヘンの星みたい。
みゆき→シンデレラ
あかね→一寸法師
やよい→孫悟空
なお→浦島太郎
れいか→桃太郎
れいかの桃太郎が激カワなんですよ・・・
みゆきだけがプリンセスなのはなぜ?と思いましたが、チグハグになった世界で童話の主人公たちが操られ敵となるので戦闘シーンの為に男性主人公多くしたんだろうな。
魔王&ニコによって洗脳された桃太郎や孫悟空と戦闘になるプリキュアたち。
ピンチになったその時、なんと絵本の悪役たちがプリキュア達に加勢します!
こういう展開大好き!マジで牛魔王や鬼がプリキュアを助ける展開考えた人天才だと思う。
特に牛魔王がイケボなんですよ・・・CV安元洋貴さんでした、どうりで。
スマイルプリキュアテレビアニメと映画の内容について
みゆきの幼少期エピソード
スマイルプリキュア テレビアニメ第44話と映画「絵本の中はみんなチグハグ!」でみゆきの幼少期のエピソードが似ていますね。
順番は映画→テレビアニメ第44話なので映画の方が先なのですが
人見知りなみゆきが絵本のキャラクターと出会い勇気づけられ、自分から声をかけ友達をつくれるようになるというもの。
みゆきの思い出の絵本キャラクターって複数いるんだ・・・とちょっと思いました。いや、いいんですけどね。
絵本の中の悪役
「絵本の中はみんなチグハグ!」では絵本の悪役たちがプリキュアと共に戦ってくれましたが、それは「自分たちの出番が無くなるから」という理由でした。
テレビ本編ではバッドエンド王国3幹部は絵本の世界で悪役として嫌われ虐げられる事に耐えられず、プリキュアの敵となったんですよね。
同じ悪役でも全然違う。
でも、私はこれはこれで悪役にも色々な性格・考え方があるということで良いと思いました。
メルヘン王国と絵本の世界ではまた悪役の扱いも別なんだろう。(エンドロールでそれなりに楽しそうに過ごしてたしね)
黒い心を受け入れる。憎しみを包み込むキュアハッピー
以下、映画の結末に関するネタバレあります。
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ニコを傷つけていたことを知るハッピー。
そんなつもりはなかった。でも、自分が約束を破ってしまったから彼女はこんなに傷ついている。
ハッピーが頭を下げて素直に謝るシーンはちょっとうるっときました。
ニコは「私がしなきゃいけなかったことは誰かを憎むことではなく、みんなを笑顔にすること」と気付き魔王にもう戦いをやめるように言いますが、魔王は怒りニコを攻撃します。
ただの攻撃と言うか仕留めに来ている感じだったね(汗)
ボロボロの状態でニコを庇い倒れるみゆき。
え?・・・まさか・・・し・・・しんだ?
スマプリに限ってまさかね、と思ったらWikipediaに「みゆきが息絶える」と書いてあり動揺。
その後、奇跡の力で蘇りウルトラキュアハッピーになり魔王の力を圧倒、形勢逆転です。プリキュアはこうでなくてはね!
羽が生えて可愛い。エターナルセーラームーンみたい。
悟ったような表情と声になってるのはちょっと笑ってしまったけれど、そりゃ九死に一生を得たら中学生でも悟るわな。
ハッピーが絵本の世界を浄化し、魔王を追い詰めますが倒すではなく憎しみごと優しさで包み込んだのがいいね。
魔王、世界は笑顔でキラキラしてとても綺麗なんだよ
それにその世界にはあなたもいて欲しいの
魔王を完全なる悪として描くのではなく、共存するという選択肢。
親になってみて分かったけれど子供が観る映画でこういう展開だと嬉しいね。魔王も憎しみの力で巨大化しただけで本当はあんなに可愛い姿。
みゆきに続きを描いて欲しいと願っていた物語を、自分で作ると言うニコはもう完全に立ち直っていましたね。
スマプリ映画まとめ。ニコの変化を演じ分ける林原めぐみさんが凄かった
子供におすすめ度★★★★★
戦闘シーンの迫力★★★☆☆
ストーリー★★★★☆
ゲスト声優★★★★★
スマイルプリキュア「絵本の中はみんなチグハグ!」は親子で観るのをおすすめしたい良作でした。
冒頭でも書きましたが「相手を傷つけてしまった時は素直に謝る」というシンプルなテーマで子供にも非常に分かりやすく作られています。
また、悪役である魔王を倒すのではなく受け入れ共存していくというのがなんとも良かったですね。
ストーリーも笑いあり感動ありとメリハリがあり、上手くまとまっていたと思います。テレビシリーズとの兼ね合いで大人には少し気になる部分はありましたが。

と子供はきちんとストーリーを理解していたようです。
さすがにハッピーの絶命は気付いていません(汗)
また、ニコを演じた林原めぐみさんはもう流石としか言えませんが凄かったです。
物語冒頭と終盤ではニコの声が全然違うんですよ!
心の変化を素人でも分かるほど演じ分けていて、声優さんで作品は全然違ってくるんだなと思いました。
プリキュア映画では俳優さんやタレントさんを起用することも多いですが(大人の都合?)是非、本職の方に演じてもらいたいです。