妊娠中につわりが酷く辛かった方の「つわり体験記」を紹介しています。
様々な症状、環境を耐えた妊婦さんの貴重な体験記は、今つわりが辛いあなたの苦しみを代弁してくれるはず。
「つわり体験記」悩まされたつわりの症状は10種類以上。
- ひまりさん(25歳)
- つわり開始時期 妊娠5週
- つわりのピーク 妊娠16週
今回、つわり体験記を書いて下さったひまりさんは、つわりにより10種類以上の症状に悩まされ、寝たきり生活を余儀なくされました。
読むだけで苦しくなる壮絶なつわり体験です。
経験したつわりの症状
・強烈な胃痛、腹痛、嘔吐、臭いつわり、味覚障害(全て鉄の味)、食欲不振、頭痛、頑固な便秘、下痢、逆流性食道炎、食べ物(イラスト含)を見ると吐く、耳づまり
・重症妊娠悪阻と切迫流産の為、一カ月入院
つわり中の生活状況
仕事
重症妊娠悪阻と切迫流産の診断を受け入院となり休職。
退院するもつわりは悪化し、寝たきり生活に。お腹も空かず、這って歩く毎日。家庭の事情も重なり退職。
生活

入院中も退院後も一日中寝たきりで、水分をとることと、トイレに行くのが精一杯。
兎に角、胃痛が酷く一日中のたうち回る。
横向けになるも海老反りになるも、どの体制になっても痛く、寝逃げもできない。
いくら体が汚くなろうがお風呂に入る気も、洗顔や化粧水などのケアや歯磨きをする気も起きない。
リビングの匂いやご飯、旦那が気を遣って買ってきてくれた消臭剤、旦那の体臭、臭いをシャットダウンするためのマスクの臭いさえも全て受け付けず。
対策として部屋のドアを全て閉め、換気扇や空気清浄機の風量を最大にし、ひたすら耐える。(それでも吐く)
入院中は1日2回の点滴治療(ブドウ糖と吐き気止め)と内服薬を飲んでいたが、対処療法しかない為、劇的に良くはならず。
切迫流産の出血が治り退院し、実家で療養することに。
お腹が空くという感覚がなくなり、水分補給の為にお茶だけを飲む生活だったが、次第にそれさえも気持ち悪くなる。
食事は一日にクラッカーなどを数枚食べればかなり良い日。そもそも食べる気力が湧いてこない。
体重は-6kg減少。食べてないので、吐いても胃液しか出て来ない。
入院生活や寝たきりが続き、元はムチムチ体型のはずが筋肉が落ちて老婆のように。数m歩くのもキツい。
スーパーの端から端へ移動するにも、壁に両手をあて、一歩ずつゆっくりと伝え歩き。
どうしても歩くのが無理な時は施設内の車椅子で移動。
気分転換に徒歩3分のコンビニにさえもいけず、家から出れない。
止むを得ず外出した際には帰宅早々、洗面所かトイレに駆け込み、嗚咽をあげて泣く泣く嘔吐。
つわりによる便秘の辛さが壮絶
何も食べれない生活がたたり酷い便秘となり、最大2週間お通じが来ず。
当初は下剤や便を柔らかくする薬を飲めば、激痛に見舞われながらも何とか排便ができていたが、次第に薬も効かなくなり、激痛だけを味わって排便は無くなる。
毎日お通じのことで頭を抱えノイローゼのように。身体中から便の臭いがし、胃腸が圧迫される感覚に陥り、考えすぎると過呼吸となり息がうまくできない。
「腸破裂を起こしてもう直ぐ死ぬのではないか」と考え、気が狂いそうになる。
妊娠20週目あたりでようやく普段通りの生活を取り戻せるようになった。
つわりは何がどう辛かったのか?

いつになればつわりが終わり、いつまでこの辛さに耐えなければいけないのかが全くわからなかったこと。
普段は当たり前に出来ていた家事や洗顔や入浴さえも全く出来なくなり、あんなに望んで居た妊娠なのに、辛さのあまり「なんで妊娠したんだろう」と考えてしまう自分がいて本当に嫌だったし辛かった。
外にもでれず、家族と暮らしていても部屋の扉を閉めきるしかなかったので孤独感や疎外感を感じていた。
毎日ご飯を食べること、お風呂にはいること、化粧をすること、お通じがあること、お仕事にいけることが遥か遠い夢のように思えた。
安定期前ということもあり、周りに妊娠報告もしていなかった。
また、結婚をしている友人も殆どおらず、社会人としてようやく仕事に慣れてき友人が多数のため、休職をしているという立場上、劣等感を感じて仲の良い友人にも弱音を吐けず辛かった。
つわりの時の家族の反応
旦那
旦那につわりのことを知ってもらおうと雑誌の冊子やネットの記事を読んでもらっていたこともあり、早い段階から理解を示してくれた。
私が苦しんでいる様子をみて「何も出来なくて本当にごめん」と毎日謝られた。
ご飯の臭いを気にして別室で食べるようにしたり、たとえ大好物であっても臭いのキツイものは決して食べないようにしてくれた。
普段から家事をしてくれる人ではあるが、つわりの時期もありとあらゆる家事をこなし、清潔な環境や臭いを保つため、換気・水回りやトイレの掃除・消臭・定期的な布団干し等、恐らく「自分にできること」を考え、動いてくれていたように思う。
仕事終わりでどんなに疲れていようが、急な買い出しや要望にも嫌な顔一つもせずに全て応えてくれた。
「赤ちゃんを育ててくれてありがとう」と毎日感謝の言葉をかけてくれた。
退院後、実家で過ごすことになった時も、毎日テレビ電話やラインをしてくれ、体調を気にかけてくれ、毎週末欠かすことなく実家に泊まってそばに居てくれた。
精神的にも身体的にも支えてくれた。
祖母
世代間の考え方の違いが浮き彫りに。
つわりでご飯が食べれていないことを知るやいなや「無理してでもご飯を食べて栄養を取らないとあかん!」と叱られる。
しかし、実際には赤ちゃんはお母さんの体内の栄養で勝手に成長していくので、無理に食べる必要は全くないと先生から指導を受ける。
いわゆる「昔の人」の妊娠に対する考え方や常識が私たちの世代で変化していることが多いが、それを伝えても「私たちの時代はこうだった」と言われ【昔の考え】を強要されるのが精神的にとっても辛かった。
つわりを経験した今だから言えること
あんな苦しい思いは二度としたくないが、次第につわりに終わりが見え始めた時は
「普段の生活が決して当たり前のことではない」
ことに気づくことができた。
退職することとなり自分でお金を稼ぐことができない劣等感、専業主婦となってもお皿を洗うなどの小さな家事さえできず、無力さを感じ、とても辛かった時期もあるが、【母親の凄さ】を身を以て学べたので、結果的に良かったのかもしれない。
二度と経験したくはないが。
「妊娠」と聞くと【出産の辛さ】ばかりにクローズアップされがちだが、お腹の中で赤ちゃんを育てる【10ヶ月間】についてもっと知ってもらいたいと強く感じた。
一般的なつわりのピークの時期は安定期前の為、周りに妊娠報告をしてない人が殆どであるため、どれほど辛くとも職場や友人はともかく、家族にさえも打ち明けることをせず、一人で辛い想いをしている人も多い。
【つわり】の症状は人によって様々であること、産むまでつわりがある人もいることを知らない人は多いと思う。
老若男女問わず、全てのひとが【妊娠】【つわり】に対する知識を深めていけるような世の中になってくれることを切に願う。
管理人はなこのつわり体験記はこちら
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