妊娠中につわりが酷く辛かった方の「つわり体験記」を紹介しています。
様々な症状、環境を耐えた妊婦さんの貴重な体験記は、今つわりが辛いあなたの苦しみを代弁してくれるはず。
- ライオンさん(30代後半)Twitterはこちら→@Lionkitty4
- つわり開始時期 妊娠6週頃
- つわりのピーク 妊娠8週~14週頃
今回、つわり体験記を書いて下さったライオンさんは双子を妊娠中の都内勤務の会社員。
学生時~現在まで様々なスポーツ(競泳、マラソン、トライアスロン等)に親しまれたスポーツウーマン!
妊娠前は、体力・忍耐力はある方だと思っていたそうです。
経験したつわりの症状

食べづわり
つわりが始まった頃(6週頃)は空腹が気持ち悪い食べつわりだったが、食べたら食べたで気持ち悪くなっていた。
ゲップもよく出るようになって食べたものが上がってくるのがまた気持ち悪かった。
マタニティ雑誌等には「つわり時の神食!」特集なんかでマックのポテトとかラインナップしていたけれど、やはり胃がもたれてしまってNG。
食べないと気持ち悪いくせに、食べても胃がもたれるというどうすりゃいーんだ街道へ。
吐きづわり
ほどなく吐き気がひどくなる。
トイレに駆け込むも、何度も吐いてて中身なんてなくて唾だけとか、それでも吐き足りず胆汁がでて食道、喉が荒れる。
自宅外で気持ち悪くなり、駆け込み先の汚いトイレを想像したところ、吐き気悪化、そのまま外でリバースしてしまったことも。
想像つわりとでもいうのか?
匂いつわり
自宅のディフューザーの香も気持ち悪くなるという匂いづわりも同時に追加。
香元はすぐに捨てたが、家中の布類に香りがついていて洋服も洗濯して香りの取れたものしか着れなかった。
商業施設内のフードコートの匂いも地獄。バス内オバサンの化粧臭も地獄。
柔軟剤の匂いもダメ、夫のかすかな汗の臭いや、夫が着用する服に微かに残る家の匂いもダメ。
めまい
船酔いというか、極度の脱水症状で立ちあがってもフラフラ、横になっても胃がグルグル。
食道は焼けるようなヒリツキでとにかくベッドに張りついて眠っているときしか、逃げ場は無しな状態。
乗り物酔いにキクという、手首のツボ押しバンドを購入したり、マタニティ鍼灸試すも効き目なし。
点滴治療
つわりピーク時は家族が見かねて病院へ連行され、点滴治療を受ける。
が、劇的によくなった感じもなく点滴が体内に入った時の副反応?身体の粘膜がじわじわ痒くなる感覚とか腕に針が刺さっていること自体が嫌になり、また病院への往復もつらく点滴治療は2回のみ。
薬も処方してもらったが、あまり効果を感じられず、ひたすらベッドで耐える日々。
つわりの時の生活状況
正社員で9時-18時の事務、企画系の仕事で都内通勤。
満員電車に揺られ出勤したある日、午前中に吐き気に襲われ職場トイレでリバース、貧血のような状態となり医務室でダウン。
そこから本格的的なつわり(吐きづわり)となり、その日以降結局1ヵ月半位休職することとなった。(8週頃)
夫の海外出張も重なり、家に一人という状況に絶望、幸いにも実家が近かったため実家へ避難。
そこからずっと里帰り状態に。そのため、家事は親任せ。
栄養士だった母の手料理で少量ではあるが胃に優しい食事を出してもらい、体重の大幅減は免れた。
夏の時期で、スイカは食べられたのでそれで水分摂取できていたかも。
吐きづわりがマシになってきた頃(14週頃)復職したが、相変わらず匂いはダメでマスクが手放せなかった。
ゲップと、逆流感が半端なく量も全然食べられなかった。逆流性食道炎だったのかな・・・。
つわりは何がどう辛かったのか?
サラリーマンとしての辛さ
職場への罪悪感と、休職による収入減
在宅ワークでなんとかしのげないかとも思ったが、実際無理だった。
気持ち悪さで起き上がれない。
引き継ぎもできないままドロンしてしまったことが申し訳無さすぎて辛かった。
職場からの電話問い合わせにはベッド内で対応。
休みの連絡入れる度に上司は身体を気遣ってくれ、有難いやら申し訳ないやら。
有給残日数も気になったしこのまま産休に入った場合の給料や育児休暇中の手当てへの影響も心配だった。
身体的苦痛
胃もたれ、肩背中痛、頭痛、難聴、動悸息切れ
胃もたれ感が酷く内臓をかばうように肩、背中が強ばり、その結果、凝りを通り越し背中の痛みとなったのも辛かった。
また、苦しさに歯を食い縛ることで頭痛にも悩まされた。
何をしても軽減することなく、夢の中と寝起きの一瞬だけ気持ち悪さから解放、一瞬の後やってくるめまいと吐き気に絶望する毎日。
また、つわりと共に耳詰まりがするようになったことも辛かった。
耳鼻科受診したところ低音障害型感音難聴だそう。これは、いまでも身体が疲れると起こってしまう。
精神的苦痛
終わりが見えない、対処法がない、これはマラソンやトライアスロンより圧倒的につらいポイント。
双子だからひどいのか?とスマホで「双子 つわり」を検索したり。
双子はつわりが重くなると書かれていたり、双子でもつわりないという人もいたり。
このつらさを慰めてくれる何かが欲しかった。
遺伝的なものなのか、母親に聞くも気持ち悪かったかどうかあまり覚えていない、と。
私なら絶対忘れない、こんな気持ち悪いの。
あまりにツラく、次第に「つわり 中絶」「つわり 自殺」を検索するようになる。
実際に中絶、自殺したいと思ったわけではないけど、そういう例ってあるのかな・・・と。
つわりの時の家族の反応
家族はつわりの辛さを十二分に理解してもらえた。
夫や家族には本当に甘えさせてもらった。
父も、つわりがこんなに酷いものとは思わなかったらしく、
「その辺の子どもを連れて井戸端会議してるお母さん達も、こんな思いをしていたのか」
と思うと今までとは見方が違ってくると言っていた。
夫にもだいぶ苦労かけてしまっているが、文句を言うことなく常に私の身体を気遣ってくれていて有難い。
毎週末は私の実家に来てくれている。
家族には本当に恵まれていると思う。
つわりを経験した今だからこそ言えること

周囲の理解不足がツライ
個人差と一口で言ってしまうにはあまりに差が有りすぎるつわり。
会社の医務室看護師に言われた「つわりは病気じゃない」は、正直傷ついた。
場合によっては病気よりツライ、本当に何も出来ない。同性にも理解してもらえないことは余計つらい。
妊婦の世間イメージとのギャップは天と地
可愛い赤ちゃんグッズの物色や、平日ランチ、マタニティヨガ、スイム、お料理教室、ライスシャワーでお祝い!
等々イメージしていたキラキラ妊婦とは真逆のゾンビ妊婦であった。
双子に安定期は無いとよく耳にしたけど本当だった。
妊娠に関し、キラキライメージばかりが先行してしまう現状は非常に歯がゆい。
もっと苦しんで耐えている妊婦にこそ励みとなる発信が増えてほしいと切に願う。
根性論は無意味
気合いと根性もつわりの前では霧散する。
どうせ仕事に行っても早退なり、やりかけで翌日行けなくなる、ぐらいなら思いきって1ヵ月位休むとか、決めてしまった方が職場も手を打ちやすい。
色々悩んだが、仕事に関しては割り切りが重要と痛感。
つわりは鉄人でも耐え難い
つわりは辛さでいえば、フルマラソンよりもトライアスロンよりも断然辛い。
だから、それを乗り越えたら鉄人以上と思っていいと思う。(別に鉄人になりたかないかもしれないけど)
つわりの辛さはもっと周知されなければならない
何度も声を大にして言いたい!
この辛さはもっと世に周知されるべき!
女性は生理痛やら悪阻やら女性ホルモンによる身体、精神的苦痛を極力我慢して、他者に迷惑かけないように努めてしまいがち。
我慢が美徳なんて前時代的なこと言ってそこから解放されないのは、いつまでたっても苦しい人が苦しいまま。
もし、男性もつわり(妊娠)を経験できる身体であれば、つわりの特効薬ができているかもしれない。
社会福祉制度や企業の制度も現行とはだいぶ違っているんじゃないかとも思う。
通勤電車の優先席前であからさまにシカトされることもあった。
スマホ、ゲーム、寝たフリのサラリーマンやOLに。
つわりと動悸息切れ貧血でグロッキーな時にこれはキツかった。
逆に気付いて席を譲ってもらったときや、大丈夫?と声かけしてもらった時は涙が出るほど有りがたかった。
まだ私自身が妊婦であり今後も子育てで周囲からサポートを受けることが多いと思うが、妊娠を通じて強く思ったのは、妊婦さんや小さな子ども連れには優しくしよう!!!ということ。
世間に優しさの輪が広がりますように。
管理人はなこのつわり体験記はこちら
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