つわりは実際に経験すると想像以上に辛く、家族のサポートなしには乗り越えるのはかなり難しいです。

苦しむ妻を見て右往左往するけれど、実際に何をしてあげればいいのかよく分らないという方も多いでしょう。
つわりが重症化する妊娠悪阻を経験した私が、つわりに苦しむ妻をサポートする方法を超具体的に紹介します。
\私のつわり体験記はこちら/
すぐに分かるつわりのあれこれ
吐きつわり | 常に吐き気。何も食べていなくても吐く |
食べつわり | 空腹になると吐き気 |
よだれつわり | 唾液過多になる |
医学的にはこのような名称は付いていませんが、よく妊婦さんの間で使われている言葉です。
つわりはこれらの症状のどれか一つが現れる訳ではありません。
私の場合は吐きつわり、よだれつわり、倦怠感、頭痛、眠気、食欲不振などの症状が一気に現れました。
吐いても楽にならない
よくつわりは二日酔いや車酔いに例えられますが、決定的な違いがあります。
それは吐いても吐いても楽にならない事です。
吐いた所で全くすっきりせず、酷い場合は24時間ずっと吐きそうなくらい気持ち悪い状態が続きます。これは耐えがたいほどの苦痛です。
よだれを止めることは出来ない
つわりの症状に唾液過多があるなんて私も自分が経験するまで知りませんでした。
酷い時は一日ティッシュ一箱消費は当たり前。自分でコントロールすることは出来ません。
具合の悪い妊婦を見かけない理由

私も自分が妊娠するまでつわりで寝たきりになるなんて1ミリも考えていませんでした。
妊婦さんも働いているし、出掛けてるし、(賛否はあれど)マタ旅とか聞くし、普通に日常生活を過ごしているように見えたからです。
でも違いました。
妊娠悪阻で猛烈に具合が悪い妊婦や、様々なトラブルを抱えて治療が必要な妊婦は家や病院にいる為、目につかないのです。
私は妊娠悪阻で寝たきりだったので約半年間、通院以外に一歩も外に出ていません。
一日何十回も吐き、起き上がれない妊婦はそりゃあ外にいませんよね。
妊娠悪阻になったら本当に何も出来ない
つわりが重症化すると妊娠悪阻と診断されることがあります。
- 食事摂取不能
- 5%以上の体重減少
- 尿中ケトン体
- 血液一般、血液生化学検査
1または2の症状が出ていると思った時は我慢せずに病院に行きましょう。
妊娠悪阻は保険も適用される病気です。
私も経験しましたが妊娠悪阻になると起き上がることや寝返りをうつ、息をするのすら辛い状態になります。
つわりの時に絶対にすべき基本的なサポート
妻がつわりで苦しんでいる時に絶対にすべきサポートは、出来ていなければ今日からすぐに始めましょう。
食事の用意

食べ物を見たり食事の事を考えるだけで吐きそう
つわりで苦しんでいる時に料理ほど辛いものはありません。
食べ物の匂いはもちろん、食材を見たり、キッチンに立ったりするだけで気持ち悪くて吐いてしまう事も多いのです。
しんどくて横になっている妻に対して

なんて言ってはいけませんよ。作れないから作ってないのです。
自分のご飯は自分で用意しましょう。
買い出し
つわりで吐いている時の外出はしんどいだけではなく、外出先で吐いてしまったらどうしようと不安になります。
買い出しは率先して行きましょう。
仕事で買い物に行けない場合はネットスーパーや生協の利用が便利です。
イトーヨーカドーのネットスーパーや生協の宅配パルシステムなどに加入しておくと買い物に行かなくても良いのでおすすめです。
パルシステムの調理キットは下ごしらえ不要で簡単に作れます。
つわりで偏食になることを理解する

今日はトマトなら食べられる気がする
あなたはそう言われてスーパーに走りトマトを買ってきますが、次の日には

トマトはもう無理
蒸しパンしか食べられそうにない
このように食べられる物が日によってコロコロ変化するのはつわりあるあるなのです。
わがままを言っている訳ではなく、本当に食べられなくなるのです。無理して食べれば具合が悪化して吐きます。
つわりの時は何でも食べられる物を食べるのが一番。経口摂取が出来なくなれば最悪入院することにだってなりますから。
奥さんとお腹の赤ちゃんの為に、ひとっ走りスーパーやコンビニに行けるのはあなただけです。偏食になることを理解し協力しましょう。
どうしても買い物が難しい場合は宅配やデリバリーに頼るという手もあります。
つわりは移動が辛い。妊婦検診の付き添いでサポート

妊婦検診の付き添いはしていますか?
私はつわりが酷い時こそ夫の付き添いは必要だと思っています。
- つわりでしんどい時に自分で運転するのが辛い
- 電車やバスなどの移動は難しい
- 誰かがそばにいてくれるだけで安心する
つわりの時の運転は危険
つわりでかなりしんどい状態で運転するのは危険です。
運転の最中にいきなり吐き気が込み上げてくる場合もありますし、注意力も散漫になりがちです。無理に運転させてはいけません。
家族の誰かが運転して妊婦検診に付き添うのがベスト。
こちらは看護師さんのつわり体験談ですが、参考までにぜひお読みください。
公共交通機関の移動が難しい理由
公共交通機関(電車やバス)の移動は、つわりの時はよほどの事が無い限り無理だと思ってください。
大勢の人の匂い、がやがやとした音で吐き気をもよおすし、駅や病院まで歩くのはかなりしんどいからです。

もし電車や道で吐いてしまったらどうしよう・・・
こんな不安が常に頭をよぎります。
車が無い場合は、お金はかかりますがタクシーに乗るようにすることをおすすめします。
妊婦検診は長時間になる場合が多い
妊婦検診は待ち時間が長い病院が多く、終わるまで3時間かかるなんて事もよくあります。
つわりで苦しい時に1人で数時間耐えるのは本当に辛いです。
誰かがそばにいてくれるだけでも安心感はだいぶ違いますから付き添ってください。
もしも、待合室で座っているのが限界だと感じた場合は受付に申し出れば、診察まで横にならせてくれる病院もありますので聞いてみてくださいね。
つわりで苦しむ妻。ご両親への説明は夫の仕事です
お腹の赤ちゃんの様子が気になって、検診のたびに電話やLINEをしたくなるご両親の気持ちもよく分ります。
でもつわりの時は電話もLINEもするのが辛いというのを理解してください。
私も経験しましたが、デジタル画面を見ると吐き気がして吐いてしまうのでつわりが酷い時はスマホを一切見れませんでした。
妻の妊娠やつわりの状態を、自分の親に説明するのはあなたの仕事です。
親世代には「つわりなんて気の持ちよう」というような間違った考えを持っている人もたくさんいますので、余計な一言を言ってしまう前に注意した方が良いです。
【具体例】つわりの時のサポートで助かる事一覧
妊娠悪阻で入院まで経験した私が、夫や家族のサポートで助かったと思った事&こうして欲しかったことを具体的に紹介します。

こうすれば良いなんて知らなかった・・・
というように目から鱗の方も多いかも。
つわりを経験しなければ絶対に分からないサポート方法、是非参考にしてください。
つわりには匂いは天敵!匂いに配慮する
- 妻の近くで匂いの強いものを食べる
- 妻の近くで料理する
- 体臭&口臭に無頓着でいる
つわりで苦しい時は匂いが天敵なのです。
妻が横になっているそばで、にんにくプンプンな料理を食べたり、ご飯を炊いたりしていませんか?
シンプルに吐きます。
タバコやお酒の匂いをさせながら妻に話しかけたりしてませんか?
こちらも吐きます。
脱臭機の購入もおすすめです。わが家も使用していますが、あるのと無いのではだいぶ違いますよ。
冷蔵庫がくさくて開けられないので協力して欲しい
つわりの時に家の中で最強の匂いを放つ(ように感じられる)冷蔵庫。
私は冷蔵庫を見るだけで吐き気をもよおし、開けると吐いていました。信じられないかもしれませんが、これもつわりあるあるです。
妻が冷蔵庫がくさいと言いだしたら、飲み物などを取ってあげてください。
これだけで本当に助かります。
トイレ掃除
つわりでしんどいと起き上がる事も辛いので当然家事も出来なくなります。
気力も体力も無くなっているので私は部屋の少しのホコリなどはそこまで気にならないですが(もう書いていてしんどい)
トイレだけは毎日(吐くために)使うので綺麗にして欲しいです。
また、その他の部分はなかなか手が回らないかもしれません。
そんな時は家事代行を頼むなんて選択肢もあります。お金で解決出来るなら惜しくない出費だと思います。
妊娠や出産の知識
今、奥さんが妊娠何週目で赤ちゃんがどんな状態なのか知っていますか?
これから出産までどんな経過を辿っていくのか理解していますか?
「やばい!全然分からない」と言う方、すぐに妊娠出産の本を読みましょう。これから必ず必要になってくる知識が沢山載っています。
これから父親になる方におすすめの本をまとめた記事がこちらです。
欲しいのはポジティブな応援ではない

赤ちゃんの為に頑張って食べよう!
もっと栄養のあるものを無理してでも食べないと、赤ちゃんの成長が心配だよ

大変なのは君だけじゃない。母親ならみんな耐えてるんだから頑張れ!
こういう言葉、本当に追い詰められるし辛くなるので気をつけて下さいね。
全く悪気はなく、心から応援したい気持ちは分かりますが、つわりが酷い時に欲しいのは応援よりも寄り添いなんですよね。
気合を入れても頑張っても弱音を吐かなくてもつわりは終わりません。
つわりに耐えながら生きてるだけで十分頑張っています。「辛いよね、赤ちゃんの為にありがとう」
「何か飲みたいものはある?食べられそうなものはある?」
こんな気遣いが何より嬉しかったりします。叱咤激励されるよりもよっぽど頑張ろうという気持ちになりますよ。
夫が妊娠中にしてくれて嬉しかったことは忘れない
私は妊娠してすぐにつわりが始まり、重症妊娠悪阻になり入院、つわりが終わったのは妊娠28週とほぼつわりの思い出しかない妊娠生活でした。
この長い長い辛かった日々を支えてくれたのは、実家の母とで夫です。
特に夫は仕事をしながら私の看病を本当に精一杯やってくれました。
実は今回紹介したサポート方法は全て私がやってもらって嬉しかったことを元に書きました。
こちらの記事で当時のことを詳しく書いています。
今でも思い出すと涙が出そうになるほど本当に感謝しています。
夫が妊娠中に一生懸命支えてくれた事は忘れません。
つわり関係の記事はこちらから詳しくご覧いただけます
当サイトのつわり関連の記事をまとめたものが以下のリンクの記事です。
つわり体験記以外にも食事対策やサポート方など、様々なものを書いていますので是非一度ご覧ください。